老舗料亭”菊乃井”のご主人の「顧客ファースト」の話

かなり前になるが、たまたまTVで観て「ええ話やなあ」と感心した「顧客ファースト」の話しを紹介しよう。

「新しいもん作ろうと思って
 新しいもんを作るんやない。
 エエもん作ろうと思って作ったら

 たまたま新しいもんができた、ってこっちゃ」

京都の老舗料亭、菊乃井のご主人、村田さんが弟子にかけた言葉だ。

「古いモンを守ろう、とするのもおかしい」

「新しいモンをしよう、というのもおかしい」

「お客さんが喜ぶことを一生懸命考えて、考えて、考えて、出来たもんが、たまたま、今までに無いモンやったから、新しい、って言われるだけや」

というような事をおっしゃっていた。

妙に納得し「御意!」と言葉を発してた。常にお客さんが喜ぶことを追求されている姿勢は老舗料亭だけに、余計に重みのあるお言葉と感じた。

「古いものを守る」「新しいものを作る」というのが「自分ファースト」のときがある。

お客さんが「古いものを守ってほしい」「新しいものが欲しい」と望まれているなら、結果として「古いものを守る」「新しいものを作る」は「顧客ファースト」なのだろう。

ところが、よく観察していると、実はお客さんは望んでないのに、提供者側のこだわりがそうさせている場合が意外と珍しくない。結果「自分ファースト」になってしまう。

ついつい「べき論」に偏りがちな仕事だけに、常に「顧客ファースト」を忘れてはならない、と私の心に残してある、という話。「経営者の創造力」をトレーニングするときに思い出してほしい。