相手の価値観を理解できないからワンマン経営者になる

あくまでの「雑談」として書き留めておこうと思う。

マネジメント・コーチという仕事がら「成功」とか「幸福」とか、あるいは「成長」という言葉を乱用するのだが(笑)、これらの言葉でコミュニケーションエラーが生じることがある。とくに「ワンマン経営者」のコーチングをしているときに多い。

「何が成功か?」や「何が幸福か?」は、人それぞれ、自分で決めることであり、他人が立ち入るところではない。

この話、若い経営者が相手なので「ジジイの屁理屈」みたいに捉えている人もいるだろうが、今後は「このページを読んでおいて」と「何度も同じことを言わなくてよいように」ここに整理しておこうと思っての投稿である。

当たり前のこと

「何を今さら」の当たり前のことである。

「成功」や「幸福」って自分で決めてる

簡単な話だ。

目標体重を「60キロ」と設定してダイエットした人が、60キロを達成すれば「成功!」と満足感を得るだろうが、目標が「50キロ」ならば「あと10キロ痩せないと・・・」と道半ばである。

「幸福」も同様である。「幸せっ!」という感覚は、人それぞれである。「お金」で「至極の幸福感」を感じる人がいると思えば「お金より***」と、違うもので感じる人もいる。

「成功」も「幸福」も「成長」も、それぞれが「基準値」を持っている。いわゆる「価値観」だ。人間関係において「相手を理解する」というのは、このことだと思っている。

「相手を理解する」ということ

「堀井さん!カラオケで騒ぎましょうよ!楽しいですよ!」

絶対に行かない(笑)。大嫌いだ。カラオケなんで苦痛でしかない。お開きの時間まで「不幸感」で満たされる。

しかし、だからと言って「カラオケ好き」を否定するつもりは毛頭ない。その人の好みだから。ただ、私の親しい人々はよく知っているが「自分の好み」を押し付けてくるお節介野郎は大嫌いなので距離を置く。

お金が大好きな友人が大失敗したエピソードがある。ある地方で販売不振で困っていた「こだわりの生産者」にあるビジネスの提案をしたときの話しだ。

「このように販売すればもっと儲かりますよ!」と、どや顔でプレゼンした。しかし、相手は激怒。彼は、せっかく販売不振を解決する提案をしたのに、なぜ怒られたか?と「意味わからん!」と逆切れしていた。

もうお分かりのように「販売不振」によって「お金が足りない」という悩みではなく「こだわりの作物をもっと多くの人に食べてほしい!」という悩みだったのだ。「たくさん売ること=手段」と「儲けること=目的」はイコールではないのだ。

提案した彼にとっては「たくさん売れて、ガッポリ儲かること」が「幸福」なのだ。みんな同じだと信じて疑わない。しかし、今回の「こだわりの生産者」の「幸福」は「自分が作った作物がもっと多くの人に評価されること」なのだ。

確かに「言い方」だけのエピソードかもしれない。しかし「自分の幸福」が「相手の幸福」でないことはよくある話だ。

「相手を理解する」というのは、「相手の価値観を理解する」ということに他ならない。

ワンマン経営者のあるある

組織経営において「ワンマン」といわれる経営者は中小企業に少なくない。私は「ワンマン」を決して悪いとは思っていないが、残念ながら「ワンマン」ゆえに悩み深き経営課題を抱えていることが多い。

私は「ワンマン」とは「相手の理解が苦手な人」と定義している。自分の価値観に自信旺盛で「私は正しい、君は間違ってる」という言動が多くて「ワンマン」とレッテルを貼られているのだ。

「ワンマン経営者」は、孤独な人が多い。周りから遠ざけられるからだ。本人は遠ざけられる本当の理由が分かっていないので、遠ざけられないように「制約」や「威圧」でつなぎ留めておこうと神経を使う。

中小企業で「ヘンなルールが多い会社」のほとんどに「ワンマン経営者」がいる(笑)。ちょっとした独裁国家だ。そのようなマネジメントの方法もあるから私は否定しているわけではない。あくまでも「そんな場面が多い」という事実である。

社員の成長・成功・幸福を理解すること

ダイバーシティという言葉がある。

ダイバーシティとは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方のこと。 もとは、社会的マイノリティの就業機会拡大を意図して使われることが多かったが、現在は性別や人種の違いに限らず、年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を受け入れ、広く人材を活用することで生産性を高めようとするマネジメントについていう。 企業がダイバーシティを重視する背景には、有能な人材の発掘、斬新なアイデアの喚起、社会の多様なニーズへの対応といったねらいがある。

引用:コトバンク:https://kotobank.jp/

ひとことでいえば「多様性の理解と活用」である。

今の時代に必要な考え方だと思う。我々は、様々な価値観や考え方を持った人たちのなかで生きている。その中で「普通の人」にとって、自分と価値観が一致した人や近い人だけを探し出してチームを作るなどは「理想」である。

規模の大小は別にして、チームのトップリーダーである中小企業経営者にとって、社員の「幸福」「成功」「成長」を理解することがとても大切である。

誤解を恐れずに言うと(極端な言い回しで恐縮だが)「敵を知る」である。社員の価値観を知ることで、どのような評価をすればよいか?どのような待遇にすればよいか?どのように指導すればよいか?の「解」が見つかるのだ。

まとめ

長い「雑談」になってしまった。

私は「成長」とは「もっと役に立つように進化すること」と定義づけているが、そもそも「役に立つ」ということは「相手にとって」であり、押し付けて実現できるものではない。

自省も含めて書き留めておく。