「経営者の課題解決力」課題発見と解決への執念のチカラ

この記事のポイント

「経営課題が山積みでどこから手を付けようか・・・」って困っていないだろうか?

もしそうなら、あなたの「課題解決力」を見直すいい機会かもしれない。

「想い通り経営」に必要な「経営者の心技体」。ここでは「技」の中でも基礎スキルの大切な一つ「経営者の課題解決力」について、その大切さと、改善のヒントを紹介しよう。

「課題解決力」が足りない経営者に起きる2つの不都合なこと

「心技体」の「技」は、「基礎スキル」と「経営スキル」の2つに分けているが、「基礎スキル」は、経営者に限らず全てのビジネスパーソンに共通する必須スキルだ。(基礎スキルの一覧はこちら

心技体

その一つである「課題解決力」は「現状とあるべき姿を言語化することで課題を明確にし、優先順位を付けて、その解決のために行動しするチカラ」と定義している。

このスキルは、経営者でなくても、ビジネスパーソンなら誰にでも必要なチカラであるが、常に多くの経営課題を抱える経営者には特に大切なスキルだ。

この「課題解決力」が不足している場合、次のような不都合が発生することが多い。

経営課題に気付かない・・・

「自分のことはよくわからない」というが、言い換えると「自分の会社のことはよくわからない」ということでもある。社内外の他の人には見えている経営上の課題が、経営者本人は気付かない、ということが少なくない。

当たり前のことであるが、そもそも「課題」が見えないことには解決のしようがない。幸い周りに「苦言」を呈してくれる人がいれば気付くことができるかもしれないが、そのような「ありがたい人」が近くにいなければ、経営課題に気付かないままストレスを抱える日々を送ることになる。

課題を先送りにしてしまう・・・

解決すべき課題には気付いているのに、具体的な解決方法が見つからない(見つけられない?)ので、そのまま放置してしまうケース。挙句の果て、他人のせいにしてしまい、周りに愚痴をこぼすばかり。

「人手不足のおかげで、全然、採用が進まなくてね・・・」
「景気が悪いから、売り上げがさっぱりだよ・・・」
などは、この症状の経営者からよく聞くフレーズだ。

経営課題をさっさと解決し成長を続けるための大切な3つの視点

この「課題解決力」が優れている経営者には学ぶべき大切な共通点がある。そのキーワードは「言語化」「優先順位」「執念」の3つ。もし、この「課題解決力」に不安を感じるのであれば、是非、この3つの視点について自問自答してみよう。

現状とあるべき姿を具体的に言語化している

まず、最初は「言語化」だ。

「課題解決力」が優秀な経営者は、経営の状態を曖昧な言葉を使わず、具体的にわかりやすい言葉で「言語化」している。

例えば「売上が、思うように上がらなくてね・・・」というような曖昧な表現ではなく「前期比85%レベルなんだよ」と数値化したり「優秀な人材がいなくてね・・・」ではなく「***の技術の指導ができるベテランの人材が必要なんだ」と、具体的な要件で表現したりする。

「思うように上がらない」「優秀な人材」という表現では「課題」は周りの人たちに全く伝わらない。伝わるのは「大変ですね~」という感情的なことだけだ。周りは、協力のしようがないので「社長、頑張って!」としか言えない。結果、孤軍奮闘が続くものの、なかなか解決に至らないのだ。

例えば「今度、おいしいもの食べに行こうね!」と誘うのではなく「次の日曜日は、例の行列ができている焼肉屋さんに行こうね!」と誘えば、実現する確率は大きく変わるはずだ。

具体的にわかりやすく「言語化」することで「何が課題なのか?」「何を目指しているのか?」を社内外の協力者に正しく伝わるだけでなく、自分自身の頭もクリアになり、解決の実現性が飛躍的に高まる。

「課題解決力」が優秀な経営者には「現状とあるべき姿を具体的に言語化している」という共通点が多い。

解決すべき優先順位が明確である

2つ目のキーワードは「優先順位」。

何事も「旬の時」がある。同じ解決策であっても、そのタイミングが違えば、その効果が全く変わる、ということもしばしばだ。つまり「解決策」は正しいのに、タイミングが悪くて、結果、手遅れ・・・というようなケース。

効果を最大限にするため「ベストなタイミング」で解決するなら優先順位を付けておく必要がある。緊急度の高いもの、重要度の高いもの、後でもいいもの、そして、影響が軽微だから解決しなくていいもの、それらを明確に整理すること。

「課題解決力」が優秀な経営者には「解決すべき優先順位が明確である」という共通点が多い。

解決のための執念

そして3つ目のキーワードは「執念」。

シンプルに「絶対、解決する!」という決意と、やり遂げる、少々のことではあきらめない、放り出さない、という「執念」。この執念は、課題が解決できるにとどまらず、次々に課題解決を実現することによる「実績」が、経営者を後押しする。「言ったら必ずやり遂げる人」という「実績」は、口だけ達者な「評論家」タイプとは雲泥の差があるものだ。

「課題解決力」が優秀な経営者には「絶対解決するという執念が強い」という共通点が多い。

経営者として「課題解決力」が優れていることの幸福

改めて、経営者として「課題解決力」が優れていることの幸福を考えてみよう。つまり「経営者の課題解決力が優れているとはどういう状態なのか?」だ。上記の3つの視点に照らし合わせてみた。

  • 経営状態の「現状」と「あるべき姿」を言語化することで「課題」が明確である。
  • その重要度、緊急度によって課題解決の優先順位を付けている。
  • 多少の困難があっても執念を持って必ず解決する。
  • この「課題解決力」で、社内外の多くの信用と信頼を得ている状態。

本質は、このような状態を「幸福」と感じる「心」を持っているか?だ。この「課題解決力」が「理想論」や「建前論」と感じてしまうならば残念ながら「想い通り経営」は実現できない。

「経営者の課題解決力」は「想い通り経営」に不可欠な「技」としてとても大切なチカラの一つだ。

あなたは何点?

1点:理解レベル
このチカラについて「理解」はできるが「納得・賛同」はできない。

2点:納得・賛同レベル
このチカラが必要なことは「納得・賛同」できる。しかし、身につけるには自信がなく、それによる不都合は受け入れるしかない。

3点:行動レベル
このチカラ不足によると思われる経営上の不都合が起きているので、このチカラを身につけようと目下「トレーニング中」である。

4点:習慣レベル
このチカラ不足が原因の経営上の不都合は起きていないので、この考え方、行動は習慣化しており合格レベルだと思う。

5点:指導者レベル
このチカラは当社の管理者や幹部クラスにも必要なので、自らが模範となって指導している。

「課題解決力」をトレーニングする方法

さて、ここまで読んで「心が痛い」と感じた人、つまり「自分には課題解決力が不足しているな」という自覚症状があれば早速トレーニングを始めよう!

曖昧な言葉を使わない

まずは日頃の「クセ」を治すことからだ。上述したように「課題解決力」が優秀な人は、共通して「言語化」に長けている。「曖昧な表現」を使わないのだ。発する言葉が「分かり易い」ということだ。

日常の会話やメールなど「言葉を発信するとき」に「曖昧な表現」を使わないように意識するとよい。

例えば・・・

  • 「なるべく早くお願い!」ではなく「今週金曜日の18時までにお願い」
  • 「前期に比べて、かなり落ち込んでいる」ではなく「前期比、20%減だ」
  • 「午後2時くらいにお邪魔します」ではなく「14時ちょうどにお邪魔します」
  • 「たくさんの応募があったらいいね」ではなく「50名以上の応募が欲しいね」

という具合だ。「口癖」は「思考のクセ」である。頭の中をクリアにするためには「言葉遣いをクリアにすること」が大切である。まずは、会話やメールにおいて「誤解が生じないような言葉遣い」に努めてほしい。

理由を声に出す

この「曖昧な表現のクセ」が治ったら、次は「必ず理由を声に出す」というトレーニングだ。「あの映画、すごく面白かった!」というとき「なぜ?」と自分に質問して、その理由を「声に出して答える」というトレーニングだ。これは「紙に書く」でもいい。これが自分の考えていることを「言語化」するトレーニングになる。最初は「曖昧に感じている自分」に気付くだろう。

長年、染みついた「クセ」を治すので、大変だと思う。数か月~数年かかるかもしれない。しかし、永遠に「課題解決力」が冴えない、ということに比べれば、簡単なことだと思う。

以上のようなトレーニングを「日課」にしてほしい。これを継続すれば、必ず、課題解決力は高まる。

「考え方」と「行動」を変えて「結果」を変えよう!

【参考】習慣化のステップ
  • 理解レベル:理解できる。
  • 納得レベル:納得でき、賛同もできる。
  • 行動レベル:高めなければならない=MUST)と思い行動を続ける
  • 習慣レベル:MUSTからWANT(=高めたい)に変化する

まとめ

以上、経営者の課題解決力「課題発見と解決への執念のチカラ」を紹介した。大切な視点は、「言語化」「優先順位」「執念」だ。

「想い通り経営」を実現するための「経営者の心技体」のなかの大切な1つだ。
経営者の「考え方」が変われば、「行動」が変わり、望ましい「結果」に変わる。

是非、参考にして欲しい。お役に立ちますように!

【このブログについて】「若手経営者のための経営支援ブログ」