「経営者の社会力」社会から認められ、期待を集めるチカラ

この記事のポイント

経営者として「孤独だな~」って感じることはないだろうか?単に「寂しい」というレベルではなく、もう少し深刻で「周りから認められ、期待されてる」という手応えがないな、というレベルだ。

その原因は、経営者としての「社会力」かもしれない。

「想い通り経営」に必要な「経営者の心技体」。ここでは「心」の中でも、絶対に外せない「経営者の社会力」について、その大切さと、改善のヒントを紹介しよう。

「社会力」が足りない経営者に起きる3つの不都合なこと

経営者なら一度や二度ならず「孤独」を感じたことがあるはずだ。その原因は、様々考えられるが、その本質を突き詰めていくと共通しているとても大切なことがある。

それは「心技体」の「心」、その中でも特に大切な一つである「社会力」が不足していることだ。「社会力」は「社会の一員として認められ、期待を集めるチカラ」と定義している。

社会の一員として認められている実感や、期待されている実感が少ないので、疎外感に似た孤独感を感じているのだ。この「社会力」が足りない経営者には、次のような不都合が現象として現れることが多い。

伝えたいことが、なかなか伝わらないと感じる

そもそも「伝え方」が上手でない、ということが原因かもしれないが、仮に上手に伝えても「相手に響かない」という不都合だ。その原因として考えられるのは、伝えようとしていることが「自分ファースト」なので、相手が耳を貸してくれない、というようなケース。「何度も言ってるのに分かってもらえない」と悩んでいる経営者のほとんどが該当する。

社内外を問わず、信頼関係が築くのが難しいと感じる

信頼関係の基本は「ギブ・アンド・テイク」である。「君のモノは僕のモノ、僕のモノも僕のモノ」、冗談ではなく、そんな心が見え透いている経営者に出会うことがある。このタイプは信頼できない。

当然であるが、まずは「GIVE」の心構えが大切である。相手のために自分ができることは何か?を先に考える思考習慣が足りていない可能性がある。「~してもらったら、返すつもりだ」ではなく、相手が「社長にいつもよくしてもらってるので、お返ししたい」と言わせる関係作りの基本である。

誰かに応援してもらっている実感が少ない

「笛吹けど踊らず」という言葉がある。経営者が「売上2倍を目指すぞ!」と号令をかけても「ノリ」が悪い。なぜなら「経営者は売上倍増しか考えてない。僕たち私たちのことは考えていない」とバレているからである。経営者が会社の利益に熱心なのは当然であるが、社員など他の人の利益や幸福には無頓着なのである。残念ながら、このような経営者を本心で応援してくれる人は現れない。

あなたは大丈夫だろうか?

孤独を感じる経営者が確認すべき「社会力」、3つの大切な視点

「社会力」が強い経営者を観察すると「社内外の支持率が高い」。それには理由がある。そのキーワードは「自覚」「貢献」「秩序」の3つだ。もし、この「社会力」に課題を感じるのであれば、是非、この3つの視点について自問自答してみてほしい。

社会の一員としての自覚が強い

まず最初は「自覚」。個人として当然であるが、会社も「法人」として法的には「人」だ。経営者個人のみならず、その会社も社会の一員としての自覚が必要である。

社会の中の「人」は、それぞれ直接的、間接的に誰かにお世話になり、助け合って生きている。そのような「自覚」があるか?だ。

毎日、何気なく使っているかもしれない「お世話になっております。」というフレーズ。これは形式的な表現ではない。同じ社会に生きる者同士、お互いにお世話し、お世話されている、のだ。

このような「自覚」を持っている経営者から発せられる「お世話になっております」や「おかげさまで」という言葉には重みがある。

「社会力」が強い経営者は「社会の一員としての自覚が強い」という共通点がある。

社会貢献の意欲や使命観が強い

2つ目のキーワードは「貢献」。簡単に言うと本心で「誰かの役に立ちたい!」と思っているか?ということだ。

なかなか経営がうまく行ってないと悩んでいる経営者に「なぜ、このビジネスをやろうと思ったのですか?」と聞くと、その多くが「儲かると思ったんです」と回答する。「儲かると思った」という経営者は自分ファーストなので、周りから認められる、期待される、というチカラが弱いのだ。

経営が順調な会社の経営者に同じ質問をすると「役に立つと思った」とか「自分がやらねば!と思った」と返ってくる。「社会に貢献できると思った」ということだ。

「社会力」が強い経営者には「社会貢献の意欲や使命観が強い」という共通点がある。

社会の秩序を乱さないという道徳観や倫理観が強い

そして3つ目のキーワードは「秩序」という共通点だ。

社会には様々な「常識とされていること」を含むルールがあって、秩序が保たれている。社会の秩序を保つためには、一人一人がルールを守ることは当然である。もちろん「法律」だけではなく、道徳的、倫理的なルールがあり、我々がそれを守ることで社会は成り立っている。この秩序を乱す言動は、誰かに迷惑をかけたり、嫌な思いをさせたりすることになる。様々なハラスメントはその典型である。

「社会力」が強い経営者には「社会の秩序を乱さないという道徳観や倫理観が強い」という共通点がある。

以上、これら「社会力」の3つの大切な視点を読むと「当たり前ことばかり」と思うだろう。ところが、自分はどうか?というと怪しくなる。心の奥底で「これは建前!」と思っている経営者も少なくない。

多くの善良な人々は、自分の利益を優先し、他人に迷惑をかけていても気付きもしないような経営者のことを認め、期待する、ということはあり得ない。孤独を感じるなら、その原因がこれらにないかを自問自答してみてほしい。

経営者として周りから認められ、期待されることの幸福

改めて、経営者として高い支持率を得、「周りから認められ、期待されること」の幸福を考えてみよう。「経営者として社会力が強い」とはどういう状態なのか?を3つの視点に照らし合わせてみる。

  • 自分自身も会社も社会の一員としての「自覚」を持って
  • ルールに従って行動し「秩序」を乱すことなく
  • 社会の誰かの役に立つ商品やサービスによって「貢献」している経営者

こんな経営者の発言や行動によって周りの人々は「さすがだ!」と認め、「あの会社なら」「あの経営者なら」と期待が集まり支持する。その結果、協力者や賛同者が増え応援してもらっている状態だ。

本質は、このように「経営者として、周りから認められ、期待されること」つまり「支持率が高いこと」を「幸福」と感じる「心」を持っているか?である。これを「理想論」や「建前論」と感じてしまうなら残念ながら「想い通り経営」は実現できない。

「経営者の社会力」、「想い通り経営」に不可欠な「心」を高めるためのとても大切なチカラの一つである。

あなたは何点?

1点:理解レベル
このチカラについて「理解」はできるが「納得・賛同」はできない。

2点:納得・賛同レベル
このチカラが必要なことは「納得・賛同」できる。しかし、身につけるには自信がなく、それによる不都合は受け入れるしかない。

3点:行動レベル
このチカラ不足によると思われる経営上の不都合が起きているので、このチカラを身につけようと目下「トレーニング中」である。

4点:習慣レベル
このチカラ不足が原因の経営上の不都合は起きていないので、この考え方、行動は習慣化しており合格レベルだと思う。

5点:指導者レベル
このチカラは当社の管理者や幹部クラスにも必要なので、自らが模範となって指導している。

「社会力」を強くするために「心」をトレーニングする方法

さて、ここまで読んで「心が痛い」と感じたら、つまり「自分には社会力が不足しているな」という自覚症状があれば早速トレーニングをしよう。

このブログで何度も出てくる「結果=考え方×行動」の方程式。つまり、今の不都合な結果を望む結果に変えるために「考え方=思考習慣」を変えるトレーニングだ。

心技体の「心」は、スキルではなく「あなたの価値観」に近いものなので、生い立ち、環境、経験、性格などが色濃く反映している。そういう意味で、そんなに簡単に変えられるものではないと思う。

さて、分かれ道だ。

  • 「考え方を変えて結果を変えるか?」
  • 「あきらめて、成り行きに任せるか?」

「考え方を変える」ための一番の原動力は「結果を変えたい」という「想い」の強さである。まずは、方法論の前に、この心構えを自問自答してみてほしい。「よし!結果を変えるために、考え方を変えるぞ!」と決意できるならば、是非、次のトレーニングを試してみよう。

STEP1:理解

「心」を変えるための最初の段階は「理解すること」である。「社会力」の重要性を理解できたか?を確認しよう。

STEP2:納得・賛同

次は「納得・賛同」の段階。「社会力が大切だ」と本心で納得・賛同しているだろうか?当然であるが、納得や賛同ができない考え方には変えられない。

STEP3:行動

「理解」でき「納得・賛同」できたなら「行動」あるのみ、である。最初は「変えなければならない」という、MUSTの気持ちが強いと思うが、このMUSTが「変えたい!」というWANTの気持ちに変われば、それがゴールだ。「欲望」に変われば、あとは自然にこの考え方が当たり前になっていく。そこまでは「反復練習」あるのみ。

STEP4:行動を習慣に変える反復トレーニング

「手書きのノート」を用意して・・

  • 会社経営によって、誰の役にたっているか?
  • その人は、あなたにどんな感謝の気持ちを持っているだろうか?
  • 会社経営によって、誰に迷惑をかけているか?
  • その人は、いま、どんな気持ちだろうか?

これを毎日書き出すことを「日課」にする。これを継続すれば、必ず、社会力は高まっていく。

【参考】習慣化のステップ
  • 理解レベル:理解できる。
  • 納得レベル:納得でき、賛同もできる。
  • 行動レベル:高めなければならない=MUST)と思い行動を続ける
  • 習慣レベル:MUSTからWANT(=高めたい)に変化する

まとめ

以上、経営者の社会力「社会の一員として認められ、期待を集めるチカラ」を紹介した。大切な視点は、「自覚」「貢献」「秩序」の3つである。

想い通り経営」を実現するための「経営者の心技体」の中でも、特に大切な「心」のチカラである。経営者の「考え方」が変われば「行動」が変わり、会社経営はあなたが望む「結果」に変わる。是非、参考にしてみてほしい。

お役に立ちますように!

【このブログについて】「若手経営者のための経営支援ブログ」